正しいかどうなのか判らないうどん攻略。

全国で巡回開催しているという「あそぶゲーム展」が香川県のどこかでヤッテるらしく。
そこにはインベーダーブーム以前、まだ小学校低学年の頃の俺が、父親と一緒の場外馬券売り場の帰り道に、阪神百貨店屋上で、エレメカのディスプレイ奥の空間に見惚れ、ゲームをするには硬貨を入れなければダメてな事すら知らずに、遊び方も判らずに、潜望鏡やハンドルをがちゃがちゃしているだけで楽しかった、そんな時代のゲームがプレイアブルで展示されているという。行きたい!

そしてインベーダーブーム。しかし、瓶チェリオ1本60円、ベビースターラーメン1袋30円、が高くブタメン20円をチョイスる小学生にとって、1プレイ100円はあまりにも高額すぎた。ゲームセンターあらしを見つつ脳内妄想プレイで俺必殺技を繰り出しハイスコアを出す夢をみつつ。俺にとっちゃまだ早かったブームなのだった。

んでんで時代は進み、パックマン、ギャラガ・・・上げていくとキリがない。唯一ゲームメーカー名を認識してたのはナムコだけだった。その頃にはゲームセンターも子供主流で価格も20円てな料金の所も。そこで下手ならがもプレイしたゲームの記憶を持ち越し、家では布団の中の暗闇に輝く家庭用おもちゃの電子LSIゲームのイルミネーションは今考えるとおかしいんだがゲームセンターそのものだったんだよ。てか電子光がインタラクティブに明滅する事こそがテレビゲームだったのかもしれない。

ゲームセンターは不良の温床。そんな言葉の下、雨後のタケノコであったインベーダハウスが次々と閉店し、スーパーマーケットに併設されたアップライト筐体が並んだ省スペースなゲーセンも地域の治安維持てな圧力で閉鎖されていく。遠方の耳鼻科への自転車通院ついでに、フリーダムな地域の隣接校区にあるゲームセンターで、ペイントローラ(コピー)やディグダグ(正確にはジグザグ)を、肉屋のコロッケ(30円)や串レバー(20円)、豪華に行くならじゃりン子チエ世界感まんまなホルモン焼き(100円)を頬張りながらのお楽しみも、同級生のお付き合いやら趣味の偏移(この頃から少年ジャンプの黄金期かなマンガにアニメに)により足が遠のいていくのだった。そして再びコンピュータやゲームを再発見するのは中学生になってからのまた別のお話。

で、香川県のドコかを調べ、姫路から香川県の高松まで電車でたったの3時間。青春18きっぷで追加料金無用に瀬戸内海を瀬戸大橋で横断できるてなトリビアも入手し最終日に間に合うてなのを確認し、早速早朝に姫路をたつ。
※ちなみに瀬戸大橋は自転車では乗り入れ不可。明石大橋も鳴門大橋もである。なんで自転車での四国入出国は、岡山などの各港経由によるフェリーや広島はしまなみ海道までいかなきゃならん。めどい。

岡山で乗り換え高松へはマリンライナーてなかっこいい電車に乗り換え。先頭&最後尾はグリーン&指定なんで貧民18きっぷはソコを避けて乗り込み。車内では一昨日の石川県は加賀温泉お土産の「娘娘饅頭」(にゃあにゃあまんじゅう)を食す。「味噌入り」てなエキセントリックなワードを売り文句してるおかげで確実に客を減らしてると思われるが、ここでいう味噌とは、こし餡の甘味を増すための隠し味、ようは塩味だ。表面の薄い蒸皮が茶色であるのも否応なしに味噌感を醸し出すが、コレの種明かしは黒糖の反映であり濃ゆい甘味が蒸皮からも染み出すおいしさ。かなりおいしいにも拘わらず味噌表記がとにかくヤバい。味噌入りは隠しとこうよ加賀温泉。ところで、コレも出来立てはかなり美味かろうなんで、地元業者は蒸したてを「生娘おまんじゅう」で売り出せばいいと思う。略称は省略しよう。

電車内の3時間、調べていた。スマホでうどんを。三食&デザートすべて白い悪魔で胃袋を埋め尽くすべく。立ち寄り地点ごとにうどんを食す。まずはあそぶゲーム展開催の高松駅周辺。地元に愛され系の早朝5時から営業のココ。日によって評価のブレがあるらしいが行っとこう。
もしも待ち時間云々でココがダメでも周辺にも評価高めのお店が密集。さすがである。リカバリ事前調査は重要だ。絶対なにかハプニングはあるのである。必ず。


味庄「本日は都合のためお休みします」

その徒歩一分圏内というかさっき前を通ったトコにもうどん屋さん。チェーン店だが、チェーン店にはチェーン店の最大公約数的な良さがあるのである。仕入れによる高品質を低価格に、マニュアルによる手順確立により、コンセプトさえハズさぬ限り大きなハズレもないのである。このお店は、最大公約数の定義を香川県民に絞る事により、私のような流浪の環境客にとって必要十分なポテンシャルのうどんを提供する。


さぬきうどんめりけんや高松駅前店

逆に「大きな」アタリなんてのはその職人による逸品でしかなく、ぶっちゃけその個人に沿ったお好み評価にすぎないのである。ビバ☆チェーン店。というわけでココ、本場さぬきうどん良くわかってないので比較しようがないが、各地で食した疑似さぬきうどんの上位互換感は確実。おいしいですね。

あそぶゲーム展。開催ビルのエレベータ入口付近からすでに、多数の小学校低学年やそれ以下の男女子供たちが「ただのゲームセンターこっちー!こっちー!」てな雄たけびを上げながら楽しそうに会場に吸い込まれていく。それを追っかけると、まったく初見のゲーム筐体を多少手荒ながらもガッチャガッチャと手触りでルールを探りながら、ハタから見りゃたぶんルールぜんぜん判ってないんだが、楽しんでる。レバーを通じてプリミティブな反応が、(手の届かない)画面内に起こる。この基本は今もって変わらないんである。ここは時代を超えたんである。

そして、この時代のゲームのハードウェア諸事情によるダイレクト感は今のゲームにはない。ブラウン管比較の液晶遅延うんぬん以前に、USB経由といったハードウェアに直結しないデバイスとの違い。そして屈強なコントローラとタッチパネルのダイレクト感の差。たぶん老いて鈍いおっさんより子供のが気が付いてるに違いない。そうじゃなきゃ今のゲームをやってるこの子供たちは見向きもしないだろう。子供とは子供だましに対しては非情に残酷なモンである。
コンピュータの進歩とともに発展したコンピュータゲーム。だがこの時代のゲームが歴史や評論、そして歪んだノスタルジアといった視点以外からも後世に残すべきモノであるという事が、ここに来た人なら判るであろう。コレが訳知り顔のおっさん共の閉じた空間でなくてホント良かった。
もし行ってない人が近所に巡回展があれば、コレは知識ではなく「体験」である。いっときましょう。絶対に。


世界初のビデオゲーム筐体が「美」を兼ね備えていた。ビデオゲームの神がそうなされたんだろう。と思う。


70年代の主流なエアホッケー的に二人で対戦するゲーム。その故な注意書きないと「ビデオゲームは一人遊び」が前提で常識な現代人には趣旨を汲み折る事すら難しいのでわわ。ちと展示物テキストに一筆欲しかった部分。

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とにかく大人気なスピードレースデラックス(タイトー)まっとうな写真が無いのはホントに大人気で子供が絶対に映り込むんよ。


多少手荒な扱いでも、子供たち(や、昔取った杵柄でテクニカルな元子供たち)に囲まれ、いつもは倉庫の奥底で貴重品扱いなゲーム筐体たちも、どこか嬉しそう。

お次の目的地「こんぴらさん」の琴平駅へのルート検索の結果、ちと後ろ髪ひかれる思いも高松さらば。因みに高松駅to琴平駅は50分。

=ややこしいいまとめ=
最寄駅:琴平駅(ことひらえき)
神社名:金刀比羅宮(ことひらぐう)
愛称は:金毘羅さん(こんぴらさん)
山の名:金毘羅山(こんぴらさん)(正式山名:象頭山)


薄い店舗。


「モケイ&カメラ」男のロマンすぎる。もし対抗するなら「セックス&ドラッグ」だがコレは即逮捕案件すぎる。

で、こんぴらさん参道のうどん屋さん。総じて観光食堂のアレクオリティだそうで、あえて香川県で食すうどんとしては超微妙てな評価。そんな中、参道とは逆側になるも駅周辺になる、製麺工場の直営店がまぁまぁ食せるな感らしく、そちらに足を運ぶ事に。
ぶっかけ注文たら、差額わずかで温泉卵も付けちゃいますよオススメですよ!てな誘導。ホントに差額わずか20円で必須アイテムだ。麺も美味しい。ただ確かに麺の盛り付け若干雑い。そして天かす重い(作り置きで油が回ってるうよりも小麦粉多すぎてもっちゃりでカラッとしてない程度な意味で)が、微妙点はそんなもんである。美味しい。そしてコレが250円だ!250円で温泉卵入った美味いうどんが食えるんだゾ!お前らもっと驚け。こんなの全国探したって香川県しかねぇヨ!あるいみちょうオススメだココ。


こんぴらうどん本社工場併設店。安くてうまい250円。脅威驚愕コスパ。

こんぴらさん。思ったほどキツくはなかったです。籠屋さん(だいたい6000円ぐらい)が超重量物おばちゃんを乗っけてて休息を繰り返してたのが悲惨であった。宮司がデザインした微妙らくがき系な子供の笑顔イラストがプリントされたお守りやらグッズがホント微妙すぎてコレはダダあまりだろうなぁといろいろな方面に同情(はしたが買わない)ヘタウマとヘタクソの区別が付かなかったんだとうなぁ(当人が)ホント罪だわ。
参道のお土産屋さんの風情を堪能しつつなにも買わずに下山。ただ、駅前の寂れた商店街とかいい感じでしたね。なんであんなに金物屋ばっかでヤカンばっか売ってんだろや?ここ地区では消耗品なのかヤカン。


神社といえば馬(金)。


神社といえばアフリカ像。


神社といえばスクリュー。

15:30頃、琴平駅にていろいろ悩む。路線図に燦然と輝く「讃岐駅」こそ「うどん総本山」なのでわてな想像をgoogleさんにぶつけ駅周辺のうどん屋調査を依頼。え、うどん屋ってほとんど15時にはしめちゃうもんなの?夜に再び開店る訳でもなくすでに本日閉店。うーん。

まだ喰いたらんてな欲求ありありなので、青春18きっぷの利点を生かし四国脱出ルート上のJR駅周辺のうどん屋情報をリサーチるに、宇多津駅からちと歩いたところに行列ができる有名店がなんと20時まで営業中であると!行くしか。てかもうこの駅過ぎると瀬戸大橋で本州強制送還だわ。

で、うどん屋到着が16時すぎなのにすでに数名の列。てか広大な駐車場もパンパンだ。すごい。ネット情報でこのお店は冷やし天てな海老天ドーンなのが名物らしいが、甲殻類アレルギーな俺にはコレ死亡宣告そのものなんで、海老天の代打に肉が載った夏限定メニューをチョイス。もちうどん最終打席となるのでうどんは大盛だ。行列時に手際よく事前注文され入店即うどんどーん。ちと甘めに煮込んだお肉の肉汁が冷えて澄んだキレのある出汁とはちと相性悪いかなー感が、もしも天ぷらであったなら完璧であろう各種要素に無念。ただ、うどんはキッチリ冷やして締められ、青海波文様の如く丁寧に器の中をそよぎ、キメの細かい大根おろし、大きさのそろった刻みネギ、その他もろもろまぁ完成度がお高い。流石の行列店である。ただしお値段もそこそこ、観光ついでに名物うどんを食したいというお方にはベストチョイスやもしれん。駐車場もあるし。店を出る際には行列がめちゃくちゃ長蛇くなっており、食事時だとかなりの待ち時間だけ気にならないのなら。期待していいぞよ。


おか泉の季節メニュー冷やし肉?だっけかな?お美しいし美味しいし。

駅に戻り、電車に乗ると知らぬ知らぬの間に瀬戸大橋を越えて本州。岡山駅の妙な混雑にクエッションマークも、無職に無縁な帰宅ラッシュなるモノを大阪に住んでた学生時代以来に体験なんぞしながら帰宅。今まさにお上に粗相で切腹を命じられたら内蔵ではなくうどんしか出てこないのでお家断絶かな。てかうどん店チョイス。現地でgoogle頼りなわりにはいい線いってんぢゃね?と自画自賛。ごちそうさまでした。

=結論=
こんぴらさんついでなら製麺工場の直営店。参拝前にも参拝後にもサクッとスナック感覚で。
時間帯が夕方以降、てか晩飯もうどんなら宇多津駅に行け。
チェーン店もおいしいヨ!

四国また行くわ。次はココ&ソコに行く。

讃岐醤油画資料館
四谷シモン人形館
両館ともに、開館 火・木・土 10:00 – 16:00 だ!てか鎌田醤油社長様はホントいい趣味していらっしゃる。ココで働きたい。
詳しくはホムペみたらいいが、醤油画なんてもんはアレだ。存在した世界線を仮定した資料館だ。すげぇ。俺もこんな金の使い方ができるニンゲンになりたい。フィジカル(資金面)もメンタル(精神性)もどっちも無理すぎだわコレ。