ダライアスPREMIUMBOX -REBIRTH-のオフィシャルサイトではOGR氏のコラムがまだ連載中だったりします。以下の駄文を読む暇があるなら、そっちの方が絶対必読なんで読んできなはれ。
先日購入したDARIUSのBOXの感想をば。正式名称では商品の特徴があらわしにくいため、ついついBOXてな表記をしましたがこれは大きな間違い。まさにサブタイトルの「再生」(-REBIRTH-)こそがふさわしい。古くて新しい誕生。
ゲーム音楽の録音、という意味を問い詰めるに、本物とは何かってな袋小路へ。基板から出る生音、ゲームセンターでの印象(プレイ、エンド、プレイ、エンド・・・)、基板の音源チップでは成し得なかった作曲者の魂の叫びこそ!、録音されCDというパッケージになった時点でゲームミュージックとしては片肺、即ち不能性を前提とした死の行軍なのか?
だが、本質はココに宿っているような気がします。
・ダライアス外伝
アーケードのダライアスなのに多画面でない、ボンバー装備にも関わらずバリア有りといった大雑把なプレイ感(プレイヤーから玉を避ける瞬間の快楽を奪い取り、適切な難易度設定を行う為だけの、製作者の逃げでは無いのでは?と、当時は感じた)と、実際ゲームセンターで殆どプレイしなかった初のダライアスである。
曲についてもCDで割と聞きこんだにも関わらず、記憶には残るが印象は薄い・・・といった程度の感想しか無かったです。
REBIRTH版では、旧CD(サイトロン)版のメロディライン重視の音とは異なり、旧CD版では隠れてしまっていた音が綺麗に分離して、その部分が大層きらびやかに聞こえます。魚類タイプの機械ではなく、機械に生命が宿ってしまった、といった生命力の強さにダライアス外伝の原色の世界観を体言しているようです。(Ⅱ以降、ゲーム中の空気に生命の息吹が満ちている(真空の宇宙にも)ように感じるのは曲のイメージが大きいですねぇ)
※追記:サイトロン版を確認の為に聞き直したら、アルバム全体をもの悲しい(出来が悪って意味じゃないよ)雰囲気が支配し、いやがおうにもゲームのオープニングの虐殺→征伐ってな流れを意識してしまいます。REBIRTH版が生命に満ち溢れた感じなんで一層それを感じたのでしょう。FAKEなんて印象が180度変わりましたよ。(-REBIRTH-の音で外伝プレイしたら難易度変わるような気がする。)
個人的には、この外伝のREBIRTHこそが一番の収穫で、このCDを繰り返し聞くのが「面白く」感じています。聞き返すこと即ち音の探検であり、新たな発見こそが宝物となっています。
このBOX、紙資料が一切付属していません。当然歌詞もなければ、批評家のライナーノーツも、ゲームの資料も裏話も含めて全く無い。このようなコアなファンアイテムであるならば、ゲームの設定資料なんぞ付いてて当たり前、製作者インタビューなんて作成するのも容易だったろうし、逆に製作者サイドから語りたいことは沢山あったろうし、ファンも聞きたいのは判っているはず、なのにである。このBOXに付いているテキストは、曲目リストと、OGR氏による「-TIME CUPSULE-」と題された短文だけである。
※もちろん「-TIME CUPSULE- ←→ -REBIRTH-」との関連を想起するのもお楽しみの一つだ!表面だけなぞればえらく後ろ向きな文(REBIRTH=NOSTALGIC)に見えるのだが、墓標の名前に「-REBIRTH-」なんて、ねぇ? この意味は、時代を超えることが出来そうに無い「ゲームミュージック」や「ダライアス」といった「ジャンル」からの決別(この曲は間違いなく時代を超える)なのでしょうか。悲しいことにダライアスの続編をアーケードで見ることは実際のところ難しそうだし。(ゲームとしてのダライアスはOGR氏が音楽担当ってだけで万事OKではないし、悲しいながらも「G」が最期を看取るのに相応しい作品とも思える。)
このような電波なメッセージを勝手に受信しちゃったので、あえてDVDは見ていません(ダライアスの終末を語るかもしれないOGR氏のインタビューを見るのが怖いのか、俺は?)
てな訳でDVD見た感想やらその他のCDの感想はまた後日に。