双恋はすでに大物の風格。

2年前の季節は今頃だったような。シスタープリンセスの驚愕設定に度肝を抜かれ、調査の為に入手した電撃Gsマガジンには、双子が主人公を同時にラブする、三次元なら血で皿を洗うが汚れは落ちない、血がついた衣服の染みはレモン汁でといった複雑な事態になること間違いなしのシチュエーションを、萌えと菩薩の心でサラリと回避する「双恋」なる企画が始まっていた。
で、注目はするものの、沙羅と双樹、ららとるるの名前は覚えても、どの絵がそれなのやら判らずで、加えて一条薫子・菫子に至っては名前もキャラも間違い探し状態の困難さ。シスプリはなんだかんだ言ってもキャラの年齢層が広く、しかも判り易い特徴を備えているので覚えやすかったが(今でも良く忘れるのは病弱の人とサクラ大戦っぽい人ぐらい)、双恋のそれは、マニヤの合言葉的な快楽原則を仕込んでいるのでは、といった悪意の戦略を感じるほどに覚えにくい。しかし電撃Gsを見渡すに、最近は覚えやすさ、親しみやすさよりも、こういった方向性が主流らしく、漢字の名前はさっぱり読解不明な物が多くなっているようです。対極でなぜか主役クラスは「ひらがな」なんてのも出戻り現象で発生中みたいですが。
ところでアニメ化発表時のオフィシャルイラストを覚えているでしょうか?主役男子の目がロンパってて、しかも頭上には笑みを浮かべる怪しげな球体の生物。手前で可愛がられているヤギっぽい生物も、質感が無毛っぽくヌルヌル感満点である。そんな生き物とじゃれ合ったり、背後から主役を見守る双子達のキャラも、オフィシャルイラストと比べてあからさまに「ゆるい」造形。イラスト見てて、こんなに温くなったのは久しぶりだ。
それから世の中では「ほっちゃん、ほぁー!」やら、ゆめりあラジオ以降、どうやら声優に覚醒したも氏が会社でむぎゅっと!双恋ラジオを大音量で再生し始めたりと、期待度はマックス上昇。
んな訳で第一話、視聴しましたとも。んですべて理解した。双林寺にある御神体の石、あれは放射能出まくり。危険を肌で感じ立ち入り禁止。んでもってこの地域一体は、放射能による染色体異常で女性の双子の名産地な訳です。
話が進むにつれ、放射能の影響で主人公はオフィシャルイラストの目のごとくロンパり、フリークスに変身。伝説の双子が鳥になった、てのが暗示になっていると言うわけです。そうすると奇妙な生物の説明は言うまでも無く過去に双林寺に居た人達ですな。まずは雛菊るる・ららの父親。やぎっぽい生物の、主人公に対する敵対心が証拠である。丸いのは過去に居候してしまった人の末路であろうか・・・
伝説をモチーフにした恐怖物としてかなり期待できる第一話でした。